誰だろう。と辺りを見回すと
1人の生徒がこっちを見ていた。

「あんた見ない顔だね」

そう言葉をはっしたかと思うと
こっちに近づいてきた。

無視しようと決めて、
目を逸らした。

「そいつ、彼氏?」

なんであんたに言わなきゃ
行けないのと思いつつ無視した。

「無視?それはひどいんじゃない?」

泣きまねをしながらも
まだ話しかけてくる。

「俺、2年なんだけど
 君、1年生だよね?」

「先輩じゃん」

小声で言ったつもりが
聞こえていたみたいで

「そう、俺先輩なの
 だから無視はだめだよ」