「年上なのに、カッコ悪りぃな、ごめん俺、余裕ないわ。」


肩に手がそえられ、静かにキスされた。


そっと唇が離れて、雅喜がそばでささやいた。

「嫌か？」


首を何度も横にふった。


「嫌じゃないよ。」


「そんなこと言われると、止まんないけど。どうする？」


「雅喜なら、大丈夫だよ。」


雅喜は優しく短く笑って、またキスをした。


「奈津美、好き。」


心臓って、これ以上ドキドキできないと思う。

そのくらい私はこのときドキドキしていた。


私も大好き。