ハジマリはバレンタイン


「…明日?事務所行かなきゃだめ?無理だって、行ったところでさ…」


辺りを見ましても誰もいない


すると細い道に人影


目を向けて私は固まった。


あの顔は、間違いない。


帽子を深めにかぶって下を向いているけど分かる。



俳優の、飯岡雅喜だ。



「だからさ、何度も言ってんじゃん、俺、チョコレート大っ嫌いなんだよね」



この時この言葉と同時に顔をあげた彼と、目があった。