ハジマリはバレンタイン

そもそも、隣に俳優がいるのに、目にもくれず好きな女性アーティストのことを考えて泣きそうになる女の子って、面白い。


ホントに好きなんだな。


素直でかわいいと思った。


話していても、正直で作ろうとしない姿が、気持ちよくて、楽しくおしゃべりしてしまっていた。


また、会いたい。


携帯番号教えるなんて、流出したらどうなるんだって思うけど、この子なら大丈夫だと、なぜか思った。



「おっし、俺のメアド。入れといたから連絡して。」


そう言って俺はエレベーターから降りた。


きっと何かが、始まってる。