英語の先生は去年と変わらずあの怖い先生のまま。だからこの課題だけはやらないとやばい。
「あった。」
ワークをカバンにいれて教室のドア向かって一直線。
「大倉さん。」
「わ、ぁ!かかか、加賀!」
ドアから出ようとした瞬間鉢合わせしたのは、加賀。…顔が近い!もう!心臓が破裂しそうなんですけど!
「そんな驚かなくても…」
と、傷ついた顔をする加賀。その顔は夕日に照らされて少し青い加賀の瞳が揺れる。
「ご、ごめん。…じゃあ、」
「待って大倉さん。……今日、なんの日か知ってる?」
あまりに真剣な加賀の表情に、私は何も言えなくなった。あの時の雰囲気と似ている私が加賀と最初に話した告白された日に似ている、だなんて図々しい考えが私の頭をよぎる。



