正反対ですから!【完】


…なんか馬鹿みたいじゃん。嫌いな人に告白されて二回も断って、また一年してその人のこと好きになる、って。


そんなの誰にも言えないよ。


「大倉、俺いいと思うけど。」

「…、え?」

「二回振った相手に恋するの、悪いことではないでしょ。」

「…、」

「大倉心の声駄々漏れなんだもん。」

え、うそ。私思ってる声漏れてるのかな…。じゃあもしかしたら加賀とはなしてるときにかっこいい、とか思ってることもばれてる!?


「ええええ、どうしようっ!………って、あれ?」


知らない間に小野寺くんは私の前から消えていた。挨拶もなしに去るなんて酷い。


「あ!英語のワークわすれた!!」


私はまたきた道を引き戻して自分の教室に戻った。