「はぁ…」
これこそ根負けってやつだ。
ため息を着く私の隣には制服に着替えたニコニコとした加賀の姿。…結局一緒に帰ることになってしまった。
私も加賀も自転車通学のため二人ならんで自転車に乗る。しかも帰り道もほとんど変わらないと来た。
…ああ神様は本当に不公平だ。
「ねえ、大倉さん」
無言の帰り道の中、なんの前触れもなく聞こえた加賀の声はやけに真剣だった。
「なん、ですか」
「あの、さ…」
そう言っていきなりとまる少し前を走る加賀の自転車。
「わ!ちょっ!!いきなり止まらないでよ!!馬鹿!」
危うくぶつかりそうになってしまった。
「あ、ごめん。」
加賀の顔は真剣そのもので、月明かりが加賀の横顔の美しさを際立たせている。



