正反対ですから!【完】


ああ、もうこんな無駄話ばっかりしてるからバイト遅れちゃうかも。こんな馬鹿な奴に本音を言った私が馬鹿だった。


だって、


「……ねぇ、大倉さん俺と付き合ってよ」


全然反省してない、この馬鹿野郎。


「…何言ってんの。」

「…し、真剣に言ってる。」







「あんたなんて、私のタイプの人と正反対ですから!!!」





私はもうなんとも言えない怒りを抱えて廊下を出た。私を呼ぶあいつの声がした気がしたけど、あんな奴もう知らない。話すだけ無駄だった。バイト前に無駄な体力使っちゃったよ。私の今まで過ごしてきた時間の中で一番無意味な時間だったかも知れない。

しまいには何が言いたいのかさっぱり分からない告白的なことをしてくるし。…あの話の流れからしてどうやって告白になるの?