私は掃除道具を片付けると手を洗って大きめのバッグから可愛くラッピングされた小瓶と水筒を取り出した。
「はい、仕上げはやっぱりこれでしょう?」
“金平糖!!”
金平糖の小瓶を石碑の前に供えると、豊姫はキラキラと目を輝かせ即座に魂達を食みだした。
パクパクと口を開けながら飛び跳ねている様子を見ているとこちらも心が和む。
地面にレジャーシートを敷いて、水筒の中に入れた温かいコーヒーを一口飲む。こちらは私専用だ。
長居をするなら、身体を温める飲み物は必需品だった。コーヒーの他にもサンドイッチやフルーツといった軽食を用意してあるし準備万端だった。
私は満足げに唇を舐めていた豊姫に言った。
「最後に……あなたの話が聞きたいの」
“私の……?”
「話してくれるわよね?」
豊姫は伏し目がちに頷くと、己の身の上を淡々と語り出した。



