「これは運命に違いないって確信したよ。神が俺の為に“カグヤ”を遣わしたんだって」
「志信くんは私が“カグヤ”だってすぐに分かったの?」
「当たり前だろ?だから番号を渡したんだろ。音沙汰はなかったけどな」
志信くんは拗ねたようにそっぽを向いた。
(結構、根に持つタイプなのね……)
私は仕方なく正直に白状することにした。
「ごめんなさい。実は捨てちゃったの……」
「そんなことだろうと思ってた」
志信くんは先日の予想通り、ブリザードをおみまいしてきた。
「えと……怒っている?」
寒さに震えながら尋ねると、ふっと表情が緩んだ。
「怒っていない。運命ならもう一度出逢えるはずだって信じていたし、今は手の届く距離にいるからな」
(運命か……)
多用される運命という言葉が私の過去に暗い影を落としていく。



