~瞬side~


優菜が自殺した日から早1ヶ月が経った。


優菜は未だに目を覚まさない。


このまま目が覚めなかったら
どうしようという不安がある。


親父も優菜が大好きだから、
頻繁に病院にやってくる。


その度に優菜に話しかけては、
哀しそうな顔をする。


親父があんな顔をするのは
優菜の時だけだ。


 『優菜。早く起きろよ。
優菜が自殺してから、1ヶ月も
寝てるんだよ。
そろそろ起きてくれよ。』


何を話しかけても答える気配のない優菜。


手を握っても握り返される事がない。


だから、諦めかけていた。


しばらくそのままいたら、
指が動いた気がした。


〜瞬side END〜