君しかいない。

退場したら、そのまま教室に戻る。
自分の席に座ってあらためて感じたこと…

「遠い。くそぉー」

思わず声に出してしまった。
でも本当に遠すぎて悲しくなる。

「どうしたの?急に」

「あっ。いや。別になんでもないんだけど~」

「あきらか動揺してるけど?」

ニヤニヤしながら聞いてくる瞬くん。
なかなかドSだ…

「そっ…そんなことないよ。」

さらに動揺してしまう私。
全くなんでいつもこんなに動揺しちゃうんだろう…
分かりやすい反応してばっかり。

「なんか椎名さんってさ、おもしろいね。」

「そんなことあるはずがない!」

入学初日から他の小学校の人に変な目でみられちゃったかな…
まぁきっと大丈夫!!

「いやいや!おもしろいよ!!」

ダメだ…。瞬くんの中で私の第一印象は『おもしろい人』だ…
もっといい印象を与えたかったよ〜

「じゃあ今から学級活動に入りまーす。」