気づけばもう着いたのか。 花梨の腕を引き車から降ろす。 「綺麗……。」 目の前に広がる綺麗な夜桜。 「お前に見せたかったんだよ。」 「なんで、私に…?」 「………なんとなく。」 そう言って花梨の方を見る。 夜桜をライトアップする光が反射し 花梨を照らす。 「……可愛い」 不覚にもそう思ってしまった。