『……怖くねえの?』

「そりゃ…ちょっとは怖いけど、髪が赤くても黒くてもコッピはコッピだし?」

そう言いながら、出来た冠をコッピの黒い頭にかける。



「それにコッピ赤くてもカッコいいし!!」

『…俺のこと知ったら、女は皆逃げてったのに。お前は逃げねえのな?』

「逃げないよ!!だってコッピのこと…」

思わず手を握ってしまう。
コッピがまた、あたしの瞳を掴んで、離さない。


『…俺のこと?』


顔と顔の距離が近すぎて、心臓が爆発しそう。


混乱と愛しさが込み上げて。



「コッピのこと…好きだし」


するとコッピは、あたしを見たまま抱きしめる。

急に抱きしめられて、びっくりして。

「コッ…ピ…?」


『…ありがとう。こんな俺でも…好きになってくれて…』

「…コッピ…」


暖かい腕に抱きしめられて、顔に熱が宿るのがわかる。



『…俺も好き…サアヤ…』

抱きしめた腕を離して、あたしを見つめる。


「……コッピ…」


そのまま、優しくキスをされる。
これが、あたしのファーストキス。

人生に一度きりの瞬間が
コッピで良かったよ…