『どしたの?』

「ううん。何でもない」


しばらく三人でスマホをいじっていると、急にラインが来る。

特有の音に反応して、あたしのスマホに集まるミズキとアリサ


「ちょっと何々?」

『誰からかなーって』

『え、待って!!孝二郎からじゃん!?』

「……5時間目、第2理科室で待ってる」

………何コレ

またさぼろ、って話かな?


『サーアーヤ!!』

「わっ!!」

危うくスマホを落としそうになり、びっくりして二人を見ると、とても笑顔で。


『こっちおいで!!化粧してあげる!!』

『ネイルも綺麗にしよ!!孝二郎きっと綺麗、って言ってくれるよ!!』


そう言って、あたしは座らされて化粧をされる


自分のことじゃないのに、こうして自分のことのように色々してくれる。


心が暖かくなった

『後昼休み何分?…あ!動かないで。』

『後10分過ぎでぇっす♪ネイルもそろそろやるよ!!』


何だかんだ通算20分位、化粧をされたあたし。
鏡を差し出されて、思わず除き込む。


「……コレ、あたし…?」