いつの間にか寝てしまっていたのか、気付けば知らない所に来ていた。


「此処は…幕末か?」


さっきの声のことを思い出し口ずさんだ。

起き上がってみれば、辺り一面草花で埋め尽くされていた。

そして、ここに居るのが私だけなのだ。


「まぁ、考えても無駄だ。」


そう思い、また寝転がった。


『お前は誰だ。』


寝ていれば誰だかから声を掛けられた。

で、めを瞑ったまま。


「聞く前に自分から名乗るのが筋ってもんじゃないの。」

「…。そうだな。俺は新撰組三番組組長、斎藤一だ。」


新撰組…?

まさか…。

まぁ、名乗ってくれたことだし。