月光~誠ノ心~

井戸に着き、私は藤堂の腕に水を掛けた。


「いってぇぇぇぇぇ!!!!ちょっ、タンマ。」


呻きながら腕を隠す。

そりゃねー、肉見えるまで抉れてるし。


「本当に悪かった。私で良ければ、怪我が治るまで補佐するぞ?」

「いや、大丈夫だ。勝負で負けたんだ、約束は守る!でも、心配してくれてサンキューなっ。」


意外と、潔くて少しビックリした。


「分かった。消毒するから、これ握ってて。」

「おぅ。って、これなんってぇぇぇぇぇぇ!!!!」


消毒を掛ければ、また呻き声。

本当に大丈夫か?


「平助!大丈夫か?」


藤堂の声に集まる、幹部の方々。

凄い顔してる。


「へっ平助ー。大丈夫かー?」