あれからあたしは、徳山君のことを拓人君と呼ぶようになり、敬語もやめた。
拓人君もあたしのことは名前で呼ぶようになり、あたしの前ではキャラを作らなくなった。
あ、周りに人がいるときはあんまりしゃべってこないけどね。
そんなこんなで1週間が過ぎた。
「桃菜」
「祐、どうしたの?」
「お前ってさ、この1週間亜美の家に泊まってた?」
「んっと……うん」
「……なんで?」
ここは正直に言うべきだよね?
「家の鍵どこかいっちゃって……
それで亜美の家に!」
このときは、前みたいに信じるって、
そう思ってたんだ……。
「……そっか。
また3人で遊ぼーな?」
「うん!」
だから、祐があんなことをするなんて思わなかった……。