顔を上げると、そこには同じクラスの男の子が立っていた。




確か名前は……




「あ、俺市之瀬ヤマトだけど」




そうそう市之瀬君!



「あ、あの話があって……」




……ん?




「お、俺渋谷さんのことが……
す、好きで「ちょっとごめん」




市之瀬君の言葉がよく聞こえなかった……


徳山君の声で。




「ちょっと渋谷さん借りるね?」




そう市之瀬君に言っている徳山君。




「え、でも……」


「委員の仕事なんだ」




そう言いあたしの腕を掴み、歩き出す徳山君。




でも、あたしの腕を掴む力が異様に強くて……