ゆっくりはなれて行く唇に、少しだけ名残惜しいと思った。




「……何。押し返しといて物足りないの?」




そう言われて、ドキッと胸がなった。





「な、んで……」


「そんな顔してたから」




嘘。


あたし、そんな顔してたの!?




恥ずかしくなって、さらに顔が熱くなる。




「じゃ、続きは家でな?」




そう耳元で囁く拓人君。




またまた赤くなるあたし。




きっとこれからもあたしは、毎日毎日拓人君のせいで赤くなっちゃうんだろう。




それでも、幸せだから……



君との、秘密な同居生活……









Fin*