拓人君は唇を離すと、あたしの耳に唇を近づけて、 「キスするつもりはなかったけど、桃菜が上目遣いとかするから……我慢できなかったし。」 その言葉に、あたしの顔は熱を帯びていく。 あれは上目遣いじゃなくて、睨んだんだけど…… 「まじ、かわいすぎ……」 拓人君を見ると、耳が少し赤かった。 「……行こ」 スッと手を出してきた拓人君。 え、でもここで繋ぐのは…… 「早くー」 そう言ってあたしの手を取る。 少し甘えた感じの拓人君は、可愛い。 そしてそのまま、2人で校舎の中に入っていった。