「……別にもう何かしようとは思ってないよ」
祐は少し、悲しそうに笑った。
「まさか、桃菜のおばさんおじさんが許すなんてね…。
完全に、俺の負けじゃん?」
「祐……」
「だから桃菜!これからは普通の幼なじみな」
「……うん」
「あ、でももし徳山拓人に飽きたら、いつでも来ていいからな!」
いつもみたいに、ニカッと笑う祐に、少しだけホッとした。
「バーカ、飽きるわけねぇだろ?」
そう拓人君が言う。
「お前、そうとう性格悪いよな……」
「あ?これが本当の俺だし。」
「……あっそーですか」
そう言って笑う祐と拓人君。
仲良くなってくれるといいんだけど……
そう思いながら、学校に向かった。