「……拓人君はカッコ悪くないよ」
「え?」
「すごく、嬉しかったもん……」
あたしの言葉が終わるのと同時に、家についた。
自転車を止めた拓人君は、あたしに向き直ると、
あたしを抱きしめた。
「た、拓人君!?」
「……よかった」
「え?」
「このまま、俺の家にいていいって許し出て」
ギュッと力を込めて抱きしめてくれる拓人君。
あたしも応えるように抱きしめ返す。
「桃菜は、俺の」
「……うん」
そのまましばらく抱き合った。
「……拓人君。外で恥ずかしい…」
でも、いつまでも恥ずかしいから、拓人君にそう告げる。
「ん、中だったらいいわけ?」
「え″……。それは……」
「じゃ、続きは中で」
えぇ?!
それから中で、これでもかってくらい抱きしめられたのは、言うまでもない……