「……君は彼氏かい?」
「そうです」
「だったら、尚更ダメだと思わないかい?」
「お父さん!」
お父さんの言い方が気にいらなくて、口を挟む。
でもそれを拓人君が止めた。
「桃菜大丈夫だから」
「で、でも……」
あたしはおとなしく座り直した。
拓人君の目が、本気だったから。
「ダメって、どういう意味ですか?」
拓人君はお父さんに聞き返す。
「付き合ってる男女が一つ屋根の下っていうのは、やっぱり早いと思うということだ」
「こんな言い方はあれですが、俺はまだ桃菜に手を出してはいません」
えっと……
あたしの前でそういう会話はないと思うんですが……
「だがしかし……」
「確かに俺は、そういう面不真面目な奴でした。」
その言葉に、あたしは少しだけ胸を痛めた。
それは、そういうことを意味するから……。
「でも、桃菜に出会って大切にしたいって思いました。
こいつは俺が守ります」
……さっきの、撤回。
もう、十分だよ……
あたしの目には涙が溜まっている。
「俺は、桃菜を離すつもりはありません」

