急いで家に帰ったあたしは、真っ先に拓人君の座っているソファーに近寄った。
「おかえり桃菜」
「た、ただいま」
拓人君に相談しなきゃ……
でもなんて?
……ううん。
もし言えなくても、とりあえず鍵があれば……
とにかく一回家に帰らなくちゃ。
お父さんとお母さんが帰ってくる前に……
「桃菜どした?」
拓人君の言葉にハッとする。
「えっと……拓人君、あたしの家の鍵を返してほしくて……」
「……なんで?」
なんで?!
なんて言おう……
「えっと、家の様子が気になって見に行こうかなーって」
「じゃあ俺も行く」
それはさすがに……
でも、これじゃあ拓人君に誤解しされちゃうよね……