「とにかく、気をつけて!」 「うん……」 「何かあったら言って?」 そう言い、すこし話した後、亜美の家を後にした。 相談すれば軽くなると思った物が、余計に重く感じる。 「……どうすればいいの?」 ボソッと呟くけど、返事はもちろん返ってこない。 少し暗くなり始めた空を見上げる。 そのとき…… 「どこ行くんだよ?」 ビクンと上がる肩。 心臓が激しく鳴って苦しい。 「な、んで……?」 「亜美の家に泊まってんだろ? どこ行くんだよ」 ……なんで佑がここにいるの?