「……桃菜」
「ゆ、佑」
そんなとき、下校中たまたま佑に会ってしまった。
な、何か言われる……?
そう思って身構える。
「まだ鍵見つからないのかよー」
「え?」
「だって、家ずっとで電気ついてねぇし」
あ、そういうことか……
なんか、もっと責められるみたいに言われるかと思った…
「うん、そうなの」
苦笑いしながらそう答えると、佑が急に真顔になった
「お前さ、……徳山拓人と付き合ってんの?」
ドキッと胸が鳴った。
いろんな女の子から聞かれてたけど、みんな
「そんなわけないよねー」
で終わらして、最近は全く聞かれなかったから……
「付き合ってないよー」
「……本当に?」
佑の真っ直ぐな視線があたしに刺さる。
「ほ、本当だよー」