少しして、あたしも保健室から出て教室に戻った。 教室には、拓人君の席に女子が群がっていた。 ……集まっていた。 あたしの席も埋まってるし…… あたしに、あそこに割って入る勇気はない。 しょうがないからチャイムが鳴るまで立ってよ…… 「桃菜ー」 「あ、佑」 佑があたしの方に近づいてきた。 「倒れたって聞いたけど、大丈夫か?」 「へ?」 ……倒れた? …………あ。 あたし倒れた事になってるのか! 「う、うんっ! もう大丈夫だよー」