ちょっとー！
なんであたし、また抱きしめられてるの？！
身をよじるけど、拓人君は気にしないであたしを抱きしめ続ける。
「た、拓人君……」
「何？」
「なんで……また抱きしめてるの？」
「そんなの、抱きしめたいからに決まってんじゃん」
その言葉に、赤くなっているであろう顔を下に向ける。
……なんかすごく、甘い…………
「桃菜、すげードキドキしてる」
少し笑い気味に言う拓人君。
「そんなの拓人君のせいだよ……」
顔を上げて拓人君を見上げる。
「……あー、その顔ヤバい」
「え？」
「襲いたくなる」
！？
な、何言ってんの？！
