「でも、俺の誕生日結構後……」 「限定で、キーホルダーが作れるときがあってね? そのときゆりが、作った物よ……」 手作り……? 「お兄ちゃんに……あげる、って……」 そこで母さんは、泣きながら部屋を出ていった。 ……ゆりが、俺に…… 「バカゆり……」 俺…… ゆりを見殺しにしたようなものなのに…… 俺はそのとき、ゆりが死んで初めて…… 泣いた。 罪悪感とかよりも、ゆりの優しさに…… ゆり、ごめん…… 大切にする…… そう心の中で強く思った。