トボトボトボトボ……


私はさっきフられた。

伊崎 奈菜 27歳
結婚も意識し始めるこの歳に、3年付き合ってきた彼氏にフられた。


『悪いけどもうお前を女として見れない。女子力低すぎ。1回、自分を見直した方がいいと思う。』

『来年に持ち越したくなかったから。』


なんて酷い言われよう。
私と言う存在を年が明ける前に一掃したかったらしい。
だからって、こんな2014年も終わるギリギリに言わなくたって。
改善する猶予も与えてくれないなんて。


そして私は今、人々が忙しく行き交う街中をトボトボと1人茫然と歩いている。

この人たちに、私はどのように映っているのだろうか。
やっぱり惨めな女だろうか。