初恋の始まりは病院で。

「たっくん!たっくん、起きて」




…ん~?






僕はいつの間にか寝てたみたいだった。






「わぁっ!!!」





顔を上げると





カナちゃんが笑っていた。






「たっくん、みぃっけ!」





僕と同じ言い方をして、






シシシッと同じ笑い方をした。








「見つかっちゃた~…」





「たっくん、あと少しでお菓子の時間になるよ!」






時計を見ると、お菓子の時間まで






10分だった。





急がなきゃ。





「本当だ!楽しかったよー!また、遊ぼ」






僕はカナちゃんに手を振って







病室に戻った。