初恋の始まりは病院で。

「拓也くんちょっといいかな?」




診察のとき以外顔を見ない






丸中せんせいが僕の病室に来た。






「なぁに?」





そんな僕に丸中せんせいは、




「プール…許可するよ。拓也くんは検査も嫌とは言わずに頑張っているもんな」





そう言って丸中せんせいは、






僕の頭を撫でた。







丸中せんせいにもお世話になっていて







今年で25歳と言うから驚いたんだ。






僕は丸中せんせいが







大好きなんだ。





僕のお兄ちゃんみたいな人だから。






優しくしてくれるし、





時には、ご褒美も買ってくれるから。






僕はつい嬉しくなって




「ほんとー?瑠依せんせー!!!」




ギューっと抱き着いた。







そんな僕を見て







ハハッて笑った丸中せんせい。






嬉しくて仕方がなかった。