季節は夏。 僕が中央大学病院に来て、 3度目の夏がやって来る。 ミーンミーンミンミーン……… せみの音が聞こえてくる。 「たっくん~」 僕が折り紙で遊んでいたら、 カナちゃんがやって来た。 「わぁっ!!!折り紙してるのぉ?カナもするっ」 ぴょんっと僕のベッドに飛び乗った。 「なに折ろうかな~」 カナちゃんは色紙をさんかくに折り、 もう一回さんかくに折り、 「おにぎり、出来たっ」 得意げに僕に見せてきた。 「すごーい!!!」 えへへ、と笑うカナちゃん。 そんな姿に心がキュンッとなった。