初恋の始まりは病院で。

俺は浮かれていたのかもしれない。











そんな時こそ神様は意地悪だった。













「たっくん…あかりちゃんにキス、したでしょ」












この言葉を聞いて、ゾッとした。












俺があんなに話しかけても








応答しなかったカナが











「私、聞いてた。でも、話せなかった。たっくんに意地悪したんじゃないよ?ただ、言葉も出なかったの。」











「っ…ごめん」













俺がそう謝ると、











カナは笑って












「謝らないでよ!たっくん、カナのためにしたんだよね?そんな事知ってるよ。たっくん、理由がなきゃ、キスなんてしないもんね!カナが戻らなかったらどうしようって思ってしてくれたんでしょ?ありがとう」











『ありがとう』











なんて言ってほしくなかった。











『何でそんなことしたの?』











『ひどいよ!たっくん!』













そう言って怒ってくれた方がよかった













でも、苦しいはずなのに










『ありがとう』そう言って












お礼を言われた。






ほんと、カナは最高だな。









「お前、立松に言われたんだろ?そんな事気にすんな。お前は、生きてんだ。だから、考えなくていい。俺と一緒に生きてくれよ。お願いだから」











そう言っても










うんとは頷いてくれなかった。










ただ俺を悲しい顔して










見つめてるだけだった。