初恋の始まりは病院で。

「カナちゃん、拓也くんの話を聞いてあげて?」







…中村先生。










「分かった…。」









よかった。カナが聞いてくれる。








「突然アイツがやって来たんだ…。それで俺嫌だったから、カナもうすぐ来るって伝えた。だけどアイツ…今日は拓也さんに話がありますって言って…好きって、言われた。俺は何も答えなかった…。そしたらお前が来てっ俺はアイツに…キス、された」










カナは真っ直ぐに俺を見る








「キスされて嬉しかった?」









「嬉しい訳ねぇ!」









「好きって言われて嬉しいかった?」









「嬉しい訳ねぇ」










「よかった…。たっくんが嬉しかったって言ったらどうしようと思った…。」










泣きじゃくるカナ。










「ごめんっごめんな。カナ」










「たっくん、いいよ。カナの方こそごめんなさい…。」










こうして、カナとの初ケンカは









幕を閉じた。










『拓也さんは私のものになるのよ』











そう呟いてる声も聞こえなかった。