俺、共犯者と秘密共有中。

「あっ、……待って、それ、入れすぎっ……。」

「えっ。」


 俺は15mlの計量スプーン山盛りに盛られた砂糖を、野菜とお肉を煮込んだ鍋に、どばっ、と投入してしまった。


「砂糖大さじ1杯は、それの摺り切りと、こっちの小さじスプーン2杯ぶん……。」


 生憎計りがない俺の家は、少し不便なようだった。


 美咲ちゃんは苦い顔をしながら、温まった鍋のなか、溶けて吸い込まれてゆく砂糖を見つめていた。


「……醤油、多めに入れてみよう。」


 そして俺の手から計量スプーンを奪って、醤油を3杯分投入した。


 そして俺の方に振り返ったかと思うと、今までに見たことないくらい怒った顔をしている。


「もうっ、料理っていうのは、入れすぎた場合調整しにくいの!!!」

「スミマセン……。」

「レシピは後で書いてあげるから、純平くんキッチン入るの禁止!!」

「ハイ……。」


 キッチンから追い出された俺は、渋々リビングのソファに腰掛けた。


 これじゃあこの間と同じだ……。



 その後出来上がったものは、俺のせいで、この間とは全く違う出来だった。


 そのせいか美咲ちゃんは少し不機嫌だった。