俺、共犯者と秘密共有中。

 今日はバイトだったので、バイトのあと、少し会おうということで、美咲ちゃんと別れた。


 外に出ると、6月に入った今は、湿っぽい暑さのせいで、身体がベタベタして気持ちが悪かった。


 美咲ちゃんと別れたあとも、美咲ちゃんのさっきの綺麗な笑顔ばかりが浮かぶ。


 ……本当に、いいんだろうか、こんなこと。


 俺の中は、聖也への罪悪感やら、この信じられない展開への喜びやらが交錯して、もうぐちゃぐちゃの状態だった。


 二日酔いで、……微妙に頭も痛いし。


 ため息をひとつこぼしたところで、ズボンのポケットの中でスマートフォンが震えた。


 電話の音だったので、慌てて取り出すと、画面に表示されていたのは聖也の名前だった。


 思わず息を呑んで、深呼吸をしてから電話に出る。


「……も、もしもし?」

『おう、純平。あのさぁ、明後日暇?美咲のやつさあ、いきなり無理になったとか言い出して。』


 俺はドキリとした。


 それ、……俺のせいだ。


 でもそんなこと、俺の口から聖也に言えるはずもない。


「あー、ごめん、俺もその日無理でさ。」


 すると電話の向こうで、聖也は深いため息をついた。


『ちぇー、なんだ。美咲もさ、せっかく1周年記念日なのに、ひどいよな。』

「え……?」


 俺は、それ以上言葉が出てこなくなってしまった。


 そこから聖也の一方的な愚痴が始まって、適当に聞いていたが、ほとんど頭に入ってこなかった。


 ……やっぱりこんなこと、間違っている。


 ……だけど。


 俺は、別れ際美咲ちゃんが言っていた言葉を思い返した。