俺、共犯者と秘密共有中。

「なんで……。こんなこと。」


 俺はつい、思っていたことが口から飛び出してしまっていた。


 美咲ちゃんは、ブラウスのボタンを留めていた手を止め、こちらを見て柔らかく微笑んだ。


「まあ、さっき疑っちゃったけど、……酔ってたとは言え、真剣に見えたから。

 純平くん、普段から真面目だし、あんなこと、嘘で言う人に見えないもん。」

「……でも、ここまで、しなくったって……。」


 俺は、美咲ちゃんの笑顔に苦しくなって目が合わせられなくなってしまった。


 セックスなんて、簡単にしていいことじゃない。


 女の人なら、特にだ。


 それでも俺は、せっかく手に入れたチャンスを簡単に捨てることが出来ない、弱い男だった。


「あの、俺、……もうこういうことは、なしでいいから、……1週間、美咲ちゃんが一緒に居てくれたら、それでもう、諦めるからさ。」


 恐る恐る、顔を上げると、朝日に照らされた美咲ちゃんの笑顔は、今までにないくらい美しかった。


「うん、……わかった。」


 ごめんね、美咲ちゃん。


 俺は、なにひとつ気付いちゃいなかった。


 美咲ちゃんの笑顔に隠された、本当の気持ちになんて。


 今日は月曜日。


 残された時間は、あと6日。