俺、共犯者と秘密共有中。

 ……美咲ちゃんは、昨日のことを覚えている。


 なら、……この状況は、合意の上?


 どうしよう、訳がわからなくなってきた。


 でも、美咲ちゃんが覚えているのなら、聞くしかない。


 俺がそう決心したところで、美咲ちゃんが先に口を開いた。


「……さっきから、なんで正座なの?」


 俺は正座を崩さずに、膝の上に置いた手で、ジーンズを握った。


「……美咲ちゃん、俺、昨日のこと、……覚えてないんだけど。」


 目の前で、バサッと音がして、美咲ちゃんは勢いよく起き上がった。


「……」


 しばらく間があいて、気まずさから俯けていた顔を上げると、美咲ちゃんはきょとんとした顔で、何度も瞬いていた。


「……覚えて、ないってことは、……ぜんぶ、嘘だってこと……?」


 俺は、昨日告白してしまったことを思い出し、慌てて口を開く。


 その気持ちは、嘘なんかじゃない。


「いや、美咲ちゃんに告白しちゃったことは、……覚えてるし、嘘なんかじゃ……。だけど、その後のことは……。」


 すると美咲ちゃんは、今度は頬を膨らませた。


「もう、純平くんから言い出したクセに。」


 下着、白、……じゃなくて。


「え、俺、一体なにを……。」

「ホントに何も覚えてないんだね。……1週間だけ付き合ってくれたら、それで諦めるからって。

それでわたし、今週の聖也との約束も、断ったんだよ。」


 俺は、開いた口が塞がらなかった。


 酔った勢いとは言えど、そんなことを言った上に、初日から、……こんなことを。


 でも、……どうして美咲ちゃんは、そんなことを承諾してくれたんだろう。