俺、共犯者と秘密共有中。

 翌日。


 俺には、まだまだ過酷な試練が残されていた。


 ……バイトだ。


 以前美咲ちゃんが聖也を誘っていたが、聖也は美咲ちゃんがいるのに失敗すると恥ずかしいから、とかなんとか言って、結局ここには来なかった。


 聖也が来ていたら確実に辞めていたが、……どうしようか。


 もし辞めれば、接点が少なくなって、……そのまま、美咲ちゃんのことだって忘れられるかもしれない。


 でも大学で聖也といると、美咲ちゃんと顔をあわせる頻度は高くなりそうだし、結局一緒かなあ……。


 また使用中の更衣室の前で盛大なため息をつくと、しばらくして扉が開いて、美咲ちゃんが現れた。


 ……デジャブ?


「……おはようございます。」


 とりあえずいつものように挨拶してみるが、美咲ちゃんも元気がなさげだった。


「あ、うん、おはようございます……。」


 美咲ちゃんはいつも笑顔なぶん気になって、今度は反対に俺が問いかけてみる。


「元気、ない?」


 美咲ちゃんはハッとして顔に触れると、明らかに引きつった笑いを見せた。


「えっ、そんなことないよ!」


 結局俺は本人に言う気がない限り深入りはよくないと思って、それ以上聞けなかった。