その後俺はなんとなくだけど、美咲ちゃんを避けるようになっていった。
バイトでは普通にしていたつもり、……だけど、休憩中よく話しかけていたのに、あんまり話さなかったりとか、すぐに目をそらしたり、とか。
でもやっぱり、バイトを辞めようとはしない自分がいて、俺は心の奥底では、美咲ちゃんのことを諦めたくはないんだ、ということには気づいていた。
そんなある日だった。
バイト終わりに裏口から店を出ると、随分先にあがっていた美咲ちゃんが立っていた。
疑問に思いつつも、とりあえず目が合ってしまったので、お疲れ様です、と声をかけると、美咲ちゃんは黙って俺を見つめていた。
なんだか居た堪れなくなって、俺から目をそらして帰ろうとすると、美咲ちゃんが口を開いた。
「純平くん……。」
俺は振り返らずに、応える。
「……はい。」
何を言われるのか怖くて、心臓がいつも以上に暴れ出す。
美咲ちゃんを目に入れるだけで落ち着かないのに、この状況は本気で心臓が破裂してしまいそうだ。
「ちょっと、その、……聞きたいことがあって、待ってたの。」
「聞きたいこと……?そんなの、電話とかじゃ、ダメだったの?」
とりあえず背中を向けたまま話すのも不自然なので、振り返って誤魔化すように微笑を浮かべて見せると、美咲ちゃんはいつになく神妙な表情をしていた。
聞きたいこと、かあ。
なんとなく予想がついてしまって、俺は言い訳を考えていた。
バイトでは普通にしていたつもり、……だけど、休憩中よく話しかけていたのに、あんまり話さなかったりとか、すぐに目をそらしたり、とか。
でもやっぱり、バイトを辞めようとはしない自分がいて、俺は心の奥底では、美咲ちゃんのことを諦めたくはないんだ、ということには気づいていた。
そんなある日だった。
バイト終わりに裏口から店を出ると、随分先にあがっていた美咲ちゃんが立っていた。
疑問に思いつつも、とりあえず目が合ってしまったので、お疲れ様です、と声をかけると、美咲ちゃんは黙って俺を見つめていた。
なんだか居た堪れなくなって、俺から目をそらして帰ろうとすると、美咲ちゃんが口を開いた。
「純平くん……。」
俺は振り返らずに、応える。
「……はい。」
何を言われるのか怖くて、心臓がいつも以上に暴れ出す。
美咲ちゃんを目に入れるだけで落ち着かないのに、この状況は本気で心臓が破裂してしまいそうだ。
「ちょっと、その、……聞きたいことがあって、待ってたの。」
「聞きたいこと……?そんなの、電話とかじゃ、ダメだったの?」
とりあえず背中を向けたまま話すのも不自然なので、振り返って誤魔化すように微笑を浮かべて見せると、美咲ちゃんはいつになく神妙な表情をしていた。
聞きたいこと、かあ。
なんとなく予想がついてしまって、俺は言い訳を考えていた。

