【氷見 凛花side】
今日もようやく終わって、ギュッとスカートの裾を握って息を吐く。
また今日もあいつに暴言ばっか。
……でも私のせいだけじゃない。馬鹿女、なんて言ったのあっちなんだから。
そう、やってあっちのせいにしてる私、狡いな。
はぁ、と溜息。
カバンの中に閉まったままのチケットは、そろそろ有効期限が切れてしまう。
言わなきゃ、そろそろ。
……なのに。なんでこうも素直になれないの……?
あいつに、近付く足が重いの……?
……やだ、傷つけたいわけじゃないんだから。暴言吐きたいわけじゃないんだから。
「……、……佳澄、さん」
彼なら、笑って聞いてくれるだろうか。
そうして、元気付けてくれるだろうか。
非常に現金な思考が彼を傷つけていたことを知れるのは何時になんだろう。
気付けないの。
今日もようやく終わって、ギュッとスカートの裾を握って息を吐く。
また今日もあいつに暴言ばっか。
……でも私のせいだけじゃない。馬鹿女、なんて言ったのあっちなんだから。
そう、やってあっちのせいにしてる私、狡いな。
はぁ、と溜息。
カバンの中に閉まったままのチケットは、そろそろ有効期限が切れてしまう。
言わなきゃ、そろそろ。
……なのに。なんでこうも素直になれないの……?
あいつに、近付く足が重いの……?
……やだ、傷つけたいわけじゃないんだから。暴言吐きたいわけじゃないんだから。
「……、……佳澄、さん」
彼なら、笑って聞いてくれるだろうか。
そうして、元気付けてくれるだろうか。
非常に現金な思考が彼を傷つけていたことを知れるのは何時になんだろう。
気付けないの。
