ざわざわとした校門を潜り、クラス表を探す。
一通り見渡し、自分の名前を見つけた。
「…なんだ、」
同じクラスじゃない─────
肩を降ろし項垂れる。
まぁ、でもそんな上手くいはずないかぁ。それにすぐに見つかったらもっと口聞いてくれなそう。
───「ありがとうございましたっ!!!!!!」
挨拶のような怒鳴り声が聞こえる。
「あ、野球部だ」
「うちの学校強いんでしょ?」
グラウンドにいる、野球部の姿。
小さくて大人数のため認識はできない。けれども、頬が緩む。
また近づくことができた。離れられない。
また、一緒に。野球がしたい。
「にししっ、」


