「うん、ありがとう結菜ちゃん。」

「………なんで名前で呼ぶの。」

「だって名字知らないし。
嫌だった?」

「嫌じゃないけど、さぁ…。」


瀬良君は不思議だ。

悪魔にも見えるけど天使にも見える。

瀬良君が発した言葉は
一つ一つが何か特別なものに思えてくる。
自分の名前でさえも。

不思議な雰囲気を持った人だ。