オレンジの世界


「あれ……。」

体を起こすと
自分が涙を流していたことに気づいた。

よく覚えていないけど、
確か瀬良君の夢を見ていた。
悲しい気持ちだけが残っている。

「恋ってめんどくさいなぁ…。」

寝ぼけた声でそんなことを呟き
学校への準備を淡々と済ませた。