豊野さんはどこ?

変わったことと言われても、何も思いつかなかった。
たしかにきっとこのクラスの誰よりも、周りを気にしている。
特に理由はない。
ただ単に暇なのだ。
特別、仲が良い友達がいるわけでもないし、ましては彼氏などいるはすがない。
その結果、暇になる。
そのことを先生は知っているのだ。
でも、その状況に不満があるわけでもないので、先生も私自身も気にしてはいない。

「はぁ…ダッル…」
「茶槻!」
そんな私に声をかけたのは、黒髪ストレートの姉キャラ女子だった。