豊野さんはどこ?

その声の持ち主は…











豊野だった。


「ねぇ、奏太くん!今日、ひま?私、行きたいところがあるんだけど、付き合ってくれない?」

えっ…なにこいつ…

別に柊に特別な感情を抱いているわけじゃない。

柊に関することじゃない。

ただ、豊野がキモいと思った。

精霊の森にいたときとは正反対に近い。

世間てきにはこれを“ぶりっ子”という。