豊野さんはどこ?

豊野は驚いているのか、怯えているのかわからなかった。

ただ、口元と手が震えている。

さっきの話が正しいのなら、豊野がここに住んでいるだろう。

今さら施設なんかにいるわけがない。

つまり、私がお母さんに「家を出ていけ」と言われたのと同じことなのだ。

そんなのいやだ。

私なら言われた瞬間に泣き叫ぶだろう。

豊野はその恐怖を全身に感じてるようだった。