好きやねん

矢野との自己紹介の後。
すぐに始業式があって、長い長い話を
聞いて
HRを行い、気づけば…

「もう帰りや…」

結局友だちができんまま…
あ、矢野とは話したか…
うちの高校2年の一日目は過ぎようとしていた。

(早よ、行かななぁ)

そう思い、カバンを持った時。

「待ってー!ねー!
もしかして、美波ちゃん!?」

急にうちの前に現れたのは、
肩にかかった髪に水色のピンをした
うちよりちょい背の低い女の子がいた。

「美波やけど…うちのコト知ってるん?」

「その関西弁!絶対美波ちゃんだ!
あ、私 藍だよ!三島 藍!」

そういってうちの手を握る

「三島…藍…」

「陸小の!私たち二人ではしゃぎすぎて
窓ガラス割っちゃったじゃん!」

「…あー!割った!思い出した!
藍ちゃん!久しぶりやなぁー!」

こっちの小学校に通ってた頃、
めっちゃ仲良かった三島 藍
二人ではしゃいで窓ガラスに体当たりしたら割ってしまったんや

「こっち戻ってきたんだねー!
私は嬉しいよ!」

「うちもやー!誰も話す人おらんくって
寂しかったんやてー」

こっちに知り合いがおって、
なんだかすっごく嬉しかった

「明日からよろしくねー!美波ちゃん!
また明日ー♪」

「よろしくなー!藍ちゃん!
また明日なー♪」

藍ちゃんに手を振ってばいばいした。